NIFTY SERVE 在宅ワーキングフォーラム短期会議室
【緊急討論】「初心者必読!在宅ワークとは」1998.3.19〜7.31

ボードリーダー週報-17:6/19〜7/8
発言:0521〜0566

本日は第四回、発注者から見た在宅ワーカー

今回は視点を変えて表記の題と致しました。

  まず、覚えておいて頂きたいのは発注価格は技量に比例し、リスクに
反比例するという事です(Y=aX+Bという単純な数式にはなりませんが)。
従って、受注側から「内職」を前面に出されますと「高リスク」と判断
しがちになり、結果、「余程低価格でないと発注はできない」「重要な
仕事・納期が迫った仕事は任せられない」と判断する結果になる事が
多いという事です。

  それから、発注側から見れば、内職も中小企業も同列です。
在宅ワーカーであるから発注するということは、まずありません。
あくまで成果やサービスの質や納期等と価格のトレードオフが決定要因
です。その点、パートナーや下請けの中小企業と同列です。
求められる資質・責務も当然同じである事を付け加えておきます。
では何を求めるのかという事を以下に示します。

 (1)専門能力・技能
 (2)プロジェクト・自己管理能力(要は納期関係ですね)
 (3)コミュニケーション能力(仕様を理解できるか等)
 (4)向上心(ハードもソフトも更新が速いので)
 (5)業界慣行への対応
 (6)企画立案能力(改善提案も内心期待している場合も多い)
 (7)資金力(納期前に倒産されては困る、また追加投資ができるか)
 (8)多少の柔軟性・融通(仕様変更、緊急事態への対応等)
 (9)勿論価格と短納期

これ位でしょうか。

専門能力以外の分野が多い事に気付かれると思います
(なお、常識、マナー、プロ意識、誠実さ等は要求以前の問題です)。
技量については、特殊な場合を除き「どんぐりの背比べ」であり、
比較的見極め易くもあります。むしろ、これらの周辺分野の能力、
とりわけ人間性を見極めるのが発注側の腕であったりします。

「資格」が無いのに気付かれましたか?
許認可の分野を除き、「あればいいかな」程度です。

では、発注者側に「教育の義務はあるか」。
「教育」するとすれば、コストダウン・生産性の向上で回収できる場合
に限定されます。つまり、裏を返せば本人の技量は向上しても価格は
さほど上がらないという事です。社員のように囲い込むのならば話は別
になるかもしれませんが、その場合、価格交渉権は発注側に圧倒的に
有利になる事を御忘れなく(本音では、リスクヘッジのために複数の
取引先を確保する事を御勧め致します)。

では、発注側に問題は無いのか。

  大企業至上主義と事勿れ主義。つまり、●●の子会社ならば、安心で
あるとか、途中に代理店を挟むとか。これですと発注側のメリットも
減殺されますし。まず、意識改革が必要なシーンが随所にあるようです。
それに、私のような人間が発注先を新規開拓しても、発注先を変えるには
発注先と同時に私自身の実績も問われますし。
  また、所属企業の関連企業にアウトソーシング機能があれば、もっと
複雑な事態も発生するでしょう。もたれあいを前提とした制度そのもの
が疲労していると思いますが如何でしょうか。

企業内の個人の競争の発展形として、社外のネットワークも含めた問題
解決能力が問われるようになれば、面白い展開になるかもしれませんが、
裁量範囲拡大が前提なので、まずここからですね。

  それから、きちんとした契約書を取り交わす習慣を双方で持つのも
必要です。但し、PL法等での責任の所在やリスク負担も明確になる
ので、良い事ばかりではない事も附記しておきます。


  発注側、受注側双方が相互の要求を理解し、また、同時に要求すべき
ではない事も理解していく事が、より良い関係を構築する第一歩では
ないでしょうか。

  また、リスクヘッジのための保険や労災等社会保障・法律の整備は
双方にとってメリットがあります。職業・技能訓練設備、制度や、その
データベースの整備、発注者と受注者の間の交流の場の設定等について
も然り。このような問題については双方で実現に向けて努力していって
も良いのではないでしょうか。

  受注VS.発注者という対立軸で捉えるのではなく、上手に発注者
も巻き込んで、望ましい環境の実現に向けて努力を開始すべき時期に
そろそろ来ているのではないでしょうか(SOHOは一つのプロジェクト
の中で受注、発注を同時にこなす事も増えて参りましたし、両側面を
有する方もこれから増えていくのではないでしょうか)。

以上、中原 新太郎



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