NIFTY SERVE 在宅ワーキングフォーラム短期会議室
【緊急討論】「初心者必読!在宅ワークとは」1998.3.19〜7.31

ボードリーダー週報-15:6/17〜7/01
発言:0510〜0540

本日は第三回、在宅ワークの抱える課題の解決に向かって

  前回は、課題を列挙してみましたが、その解決については、様々な
レベルでの努力が必要となります。今回は、どのレベルでの解決が
可能な課題であるのか取り上げてみたいと思います。

1.個人の努力で解決可能な課題。

 (1)プロ意識の醸成
 (2)自分で判断・行動する必要性の自覚
 (3)仕事の確保、営業努力
 (4)専門能力向上
 (5)ビジネスマインドの醸成と経営能力の向上
 (6)自己管理・健康管理
 (7)リスクの担保
 (8)情報の収集
 (9)家族の理解、協力
(10)投資と収入のアンバランスの是正

2.グループワークによって解決可能な課題。

 (1)仕事の確保、営業努力
 (2)専門能力向上
 (3)リスクの担保
 (4)専門の周囲の能力(営業、税務、プロジェクト管理)補完
 (5)得意分野への特化

 参考のため、前述の「チームSOHOのすすめ」で列挙されていた
 メリットを以下に示します。

  ・一人では不可能な大きな仕事も、協力しあってこなせる。
  ・すべてのやりとりが記録されるため、進行上のミスが少ない。
  ・複数の目が入るため、ケアレスミス、判断ミスが少ない。
  ・仕事内容に応じて、得意とするメンバーでチームを構成できる。
  ・すべてネット上で行うため、設備維持や交通費などの経費が少ない。
  ・スタッフが孤独感や不安感を感じずに作業ができる。
  ・スタッフの急なトラブルにも、フォローしあえる。
  ・地方在住でもスタッフとして参加できる。
  ・経験/実力により、報酬が変わるためやりがいがある。

以上の点について「解決案は?」と聞かれそうですが、週報や過去ログに
ヒントがありますので、各人で考えてみてください。見逃されがちなのが
地方自治体の各種サービスです。中小企業指導センター、女性協会、産業
局等、相談窓口を充分に活用してください。但し、縦割りなので、必ず
複数の窓口にアクセスされる事を御勧め致します。


3.個人・グループワークでは解決できない課題

  これ以外の問題、例えば社会環境、法制度等に関わるものは1.2.
だけでは、困難と思われます。

 (1)実態から乖離したマスコミ報道是正
 (2)在宅ワーカーを対象としたビジネスの横行
 (3)法体制・社会保障の不備の解消、労災、社会保険・年金制度の整備
 (4)ハード偏重、階層別施策の行政の対応の変更
 (5)法人・大企業・中央偏重の社会風土の解消
 (6)金融システムの担保主義からの転換、信用供与、資本市場の整備
 (7)業界による縦割り、慣行の是正
 (8)事業主・労働者の両側面を有する在宅ワーカーのための市場整備
 (9)家族、社会、企業による在宅という就労形態に対する理解・認知
(10)多様なライフスタイルを許容する社会風土
(11)マニュアル化・他人への依存を強める教育制度の変更
(12)プロセスよりも成果を重視する評価制度への転換
(13)昼間だけでも子供を預ける保育園・託児所の確保
(14)情報通信機器、通信のコスト低減と操作性向上

  これらは個人レベルで、どうこうできる問題ではないと思いますが、
皆様如何御考えでしょうか。
特に(1)(2)は緊急の課題であり、(3)〜(8)の課題にしても、直面されて
おられる方は多いかと存じます。
また、1.2.で示した以下の課題についても

 (1)能力開発システムの整備
 (2)孤立感等に対するメンタル面のサポート
 (3)自己管理ノウハウの開発
 (4)情報収集
   (まず、情報源が少ない。情報が何処にあるかわからない。
    自分のアンテナがうまく働かない方面について、統一的に情報提供
    してくれるところがあると助かる。)
 (5)各種リスクの担保
    ・老後の保証
    ・クライアントとの法律上のトラブルの解決法(自らする必要)
    ・コア以外の周辺業務(経理や税申告等も自分に関わる)知識、理解。
    ・当該業務や一般の経済の動向把握(報酬決定には自分が関わる)
    ・入金遅延、大もとクライアントの倒産、値引き
    ・仕様変更、ミスの範囲外の修正
    ・取り扱いデータのセキュリティー
    ・宅配便紛失、原稿紛失等
 (6)報酬・単価の維持
 (7)報酬の未払いや、納入後の価格変更

  これらの点について、情報ステーションや駆け込み寺的な組織、
行政のバックアップ等があれば、より効率的な解決が図れる事は言う
までもありません。
このFWORKも一種の情報ステーションとしての役割を果たしてはおり
ますし、他にも地域やチームで似た機能を有している場合もあります
が、いかんせん、各組織が孤立しているため、対応がばらばらで、
かつ、意見の集約も困難であるという事情があります。
行政側にしても、何処をヒアリングすれば効果的な施策を立案できる
のかわからないという問題があるのが現状です。

  また、業種別の協会(多くは社団法人)はあるものの、「在宅ワーカー」
だけにサービスするのは困難であろうかと存じます。

  とは言え、無い物ねだりをしても仕方がないので、その解決の一助
として、私も当会議室のBLを引き受けました。情報発信も極力させて
頂いているつもりです。各人が、夫々のステージで努力を積み重ねて
いく事でやがて大きな声となり、状況が改善されていく事を期待して
おります。
  世の中の流れは明らかにプラスに働いています。それを加速できるか
どうかは、「在宅ワーカー」自身、また、周囲にいる私のような立場
の人間が何を考え、どう行動するかにかかっていると思います。

まだ閉幕まで時間がございますので、深化・補足を期待しております。

次回は、論点を変えて発注者側の話をしたいと思います。

【本件についての御意見等】

・「在宅ワーカー」というのはまだまだ「ナメられている」存在である事は
  否めない。加えて、この国が抱える宿痾とも言うべき「"組織・集団"を
  重視し、"個"をないがしろにする体質」が根本にある。
  こうした精神的風土が一朝一夕に変わることはとうてい望めないし、そう
  いった土壌の上に成り立っている社会制度が変わっていくにも、相当の
  時間と労力が必要になるものと思われる。

・こういった現状に対抗して「在宅ワーカー」のための組織・システムが
  現段階で作れるものなのか、またそれらの組織・システムがどの程度の
  効果を持つのか、という疑問もある。既存の組織・システムとは異なる、
  「自己責任」と「相互扶助」を根本原理とするシステムを作ることは可能
  なのか?
  当面は、やはり能力と志のある人々が、ゲリラ的にこういう状況に風穴を
  空ける努力をしていくことに期待せざるを得ないように思う。
  ただ、状況はゆっくりですが確実に変わってきており、現実的な行動の必要性
  が増しているのも事実。具体的なニーズや方向性を集約していくための受け皿
  が必要な時期に来ているのかも知れない。

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