NIFTY SERVE 在宅ワーキングフォーラム短期会議室
【緊急討論】「初心者必読!在宅ワークとは」1998.3.19〜7.31

ボードリーダー週報-12:5/28〜6/16
発言:0481〜0527

この時期からクロージングに向けて「BL雑感」の連載を開始致しました。


1.「地域・コミュニティとの関わり」について

 会社勤めの時に比べて、通勤時間が減り、家にいる時間も増えているにも
 関わらず、地域やコミュニティとの接点が、案外少ないように感じました。
 たまにあっても「幼稚園のバザーやPTAのチラシ作り」という程度で
 地域やコミュニティの中心として活躍されている方は、あまり無いように
 見受けられました。

 従来の地域やコミュニティの中心は、例えば特定郵便局長を委任される
 ような地元の名士や地主、商店街、商工・青年会議所等であり、在宅
 ワーカーがこれらの層に入っていけない雰囲気があろうかと存じます。

 また、在宅ワーカー側にも、仕事だけで手一杯で、とてもそこまで
 こなす余裕が無いという事情があるのかもしれません。地域や
 コミュニティとの関わりに参加する充分な動機になり得るメリット
 が感じられない点もあろうかと存じます。

 その一方で、国や自治体は高齢化社会の中で、介護等のボランティアの
 切り札として、地域活性化の一手段として在宅ワーカーを捉えていると
 いう(それにしては、環境整備等には全く着手せず、実態を知ろうとも
 しない)、大変、実態と乖離したイメージのみが先行しているような
 印象を受けました。

1.への感想・御意見

・商工会などに参加しているSOHOがない。
  SOHOがいて商工会、法人会などに参加しないのは非常にもったいない。
  商工会は税務、経理、融資、経営などの相談ができ、何代も続いた老舗
  より起業したばかりの人のほうがメリットが大きい。

  ただし、商工会のほうで、SOHOの受け入れ体制が全く整っていない感
  がある。参加しているのはほとんど商業従事者。従って、活動の拠点は商店会
  が、圧倒的に多い。これでは、起業家達は、二の足を踏んでしまう。
  SOHOが、積極的に商工会に参加すれば、商工会も又変われるのではないか。
  なにせ、商業従事者は減る一方です。新しい力がなければ、地域活性化などは
  絶対望めない。

・敷居が高い、義務が多い等で足踏みしている事があるかもしれない。
  それからSOHO側もSOHOを受け入れる側も、メリットを感じ
  させるだけのPRが不足しているような印象を受ける。

・県や国が特別融資枠を設けることがありますが、商工会はしばしば、その窓口
  になる。こういう特別枠は手続きが非常に面倒ですが、かなりの好条件が示さ
  れることがある。

・会議所を利用したのは、
  1.税務相談
  2.融資相談
  3.健康診断
  4.分科会への出席
    税務相談に関しては、税務署に聞いても商工会に聞いても同じ答えしか返って来
  ないので(当たり前か^^;)、最近は税務署に直接聞いている。
    融資は既に公的資金を3回借りた実績(?)がある。商工会では最初のとっかかり
  を紹介してくれるだけで、具体的には取引銀行との交渉になる。
  SOHOだから貸してくれないということはない。無担保無保証人融資というのが
  あるので信用保証協会の保証さえ取り付ければ大丈夫。(但し、これは2年前の
  話であって、現在騒がれている貸し渋りがどれほど影響しているかは不明。)
    健康診断も主人が一回受けました。会員は費用が割引になっていますが、事業主
  は経費にならなかった。(雇用されている人の分は福利厚生費で落とせるそう。)
    分科会ですが、一度だけ交流会に参加したことがある。
  顔見知りにでもなれたら、貴重な地元との交流の場になるかも。
    会員になれば別に商店、SOHOに関係ないとは思うが、自分から積極的に動か
  なければ、なんの関わりも持てないのはいかなる団体でも同じだと思う。


2.「パソコンへのこだわり」について

 本日(6/3)、一家に一台パソコンを配布したという 富山県の電脳山田村
 から帰って参りました。

   昨今、在宅ワーカーは「パソコンを使用すること」が条件であるような
 印象を持たれる方も多いかもしれませんが、本当に必須でしょうか。
 「家をベースに」というワークスタイルの方でもサムライ商売と言われる
 税理士、弁理士等や横文字商売と言われるコンサルタント、デザイナー、
 イラストレーター等の方々にとり、パソコンは「便利な道具の一つ」で
 あり、必要条件ではないと思います。しかも、往々にして年収もある程度
 高い場合が多い。第一、クライアント側でもFAXしか使用していない事が
 多いのですから。手工芸関係の方にとってもパソコンは必須ではないで
 しょう。

   人間、苦労して手に入れた物には拘るものです。特に私が片足を突っ
 込んでいる経営コンサルタントの方々を見るとそう思います。苦労して
 中小企業診断士の取得を取得しても仕事を獲得できるとは限りません。
 逆に資格を有していない私のような者に仕事が来る事もあります。それ
 でも「中小企業診断士の資格があるのに何で仕事が来ないのか」と資格
 に拘る方が大勢いらっしゃいます。

   「大枚はたいて買ったパソコンだから」「教室に長い間通ったから」と
 いう理由で、パソコンに拘る方が多いのも、ある程度理解できます。
 でも、パソコンが使えるってどういう事か?と山田村に行って考えさせ
 られました。私がパソコンを使い始めた20年近く前は、自分で機械語を
 操り、トラブルが生じたら半導体を買ってきて差し替える、周辺機械も
 自作、もしくは改造できるというのが「使える」定義だったような気が
 致します。今はアプリケーションのどれかが使えれば良しとするので
 しょうか。

   会議室に限定せずに申しますと、発言の行間から、「パソコンが使える
 事は他の人間とは違う」のだという意識が垣間見える事もよくあります。
 でも、山田村に行ってみて7割近くの人が自然体でパソコンを使っている
 姿に接し、かつ、使い易く、低価格なパソコンを開発している自分達技術
 者の努力を重ねあわせると、早晩「パソコンを使える」事はアドバンテー
 ジでは無くなってくるのではと考え(期待し)ます。その時、パソコンに
 拘っていた方達は何処へ行くのでしょう?

 しみじみと考え込んでしまったのでした。


2.への感想・御意見
 
・現在、試行錯誤をしながら… という事ではあるのですが、本当の意味での
 パソコンの道具化を考えている。

 その手段として、

  1.パソコンが必要でない人間には敢えてパソコンを与えない
  2.パソコンが全く使えない人にパソコンを使用する仕事を与える

 これは意外に効果があるように思える。もちろん、何の条件も無く以上の
 事を行っているのではなく、スキルが無い人間には1を、スキルのある人間
 には2を行なっている。

 1の場合は「パソコンを覚える」という作業に惑わされずにある程度のレベル
 に至ってもらうのに有効に思えましたし、2の場合は、今までの技術にパソコン
 と言う道具が加わって、さらにパワーアップしてくれていると思う。特に
 2の場合は使用目的もソフトもかなり明確で、本当の意味でパソコンを道具と
 して接してくれているように思え、持て余していたパソコンで何かできません
 か? のようなノリの人とは全く違った結果を出してくれているように思う。

 まあ、そんな訳で、拘りを捨ててきちんと道具と認識した方が良さげに感じる。

3.「でもしかSOHO」について

    先週、知人の橋本 久義氏(元 中小企業庁技術課長、バイクに乗って
  2000社以上の中小企業を訪問)から最新著作「町工場の底力」(PHP研究所
  発行、1998,6.4)が送られてきました。

  その中で、日本のベンチャー企業を
 (1)本人はベンチャーなんかやる気がなかったのに、解雇されたり、会社
    が潰れたりして路頭に迷った挙げ句始めた「やむをえずベンチャー」

 (2)2代目等で普通に営業しているつもりが、コストダウンのため研究
    開発、新事業開拓をしているうちに、周囲がベンチャーだと勝手に
    定義した「そういえばベンチャー」

 (3)学生時代等に理想に燃えて始めた「青雲の志ベンチャー」

 の3つに分類していました。
 この中で成功するのは(1)(2)であり、(3)のケースは思い付きで始める
 事が多く、なかなか成功しないと分析していました。

   翻って「ベンチャー」を「在宅ワーク・勤務」に置き換えてみると
 どうでしょうか。「でもしかSOHO」については否定的な雰囲気もあった
 かもしれませんが、「これ道」等を拝見すると成功しておられる方も
 散見されます(でもしかの「でも」はどうかわかりませんが)。追い詰め
 られているだけに、最後の踏ん張りが利くのでしょうか。「髪を振り乱
 して」という記述もあったように記憶しております。

  「そう言えばSOHO」はサムライ商売と言われる税理士、弁理士等、横文
 字商売と言われるコンサルタント、デザイナー、イラストレーター等の
 方々でしょうか。「在宅勤務」ならば、営業の直行直帰を中心とする
 モバイルワーカーでしょうね。企業の中でも、この分野はすんなりいく
 例が多いようです。

  「青雲の志SOHO」はどうでしょう。在宅ワーカーはともかく、在宅勤務
 では相当辛いのは確かですね。人事規則を改定し、労組を説得し、実施
 するのが数人では、途中で潰れるのもやむなしでしょうか。

   こう考えてみると「でもしかSOHO」案外成功率は高いかもしれません。
 でも自己責任の原則に立って、市場の撹乱や悪徳商法、無責任な報道等
 には充分気を付けましょうね。


4.「家族との関係」について

 家族との関係において、
 ・仕事の事で家族に迷惑をかけてはいけない。
 ・家族の理解と協力が不可欠。
 ・在宅ワークを理由に家事の手は抜けない。
 等々の議論があろうかと存じます。

 ちなみにFWORKのアンケートでは在宅ワークの阻害要因として
 「家族の理解、協力が得られない」という回答が9%ありました。

   先週、1家に1台パソコンを配ったという富山県の電脳山田村に行って
 参りました。そこでのEメールアドレスは1家に1つであり、到着した
 電子メールを家族全員で見ておられました。
 勿論、プライバシー等、望むべくもありません。しかし、このような家族
 の姿も、そう言えばあったなとプライバシー重視の生活をしている私には
 新鮮なショックでした。

   そこで、考えたのは、「在宅ワーク」で家族に「迷惑」をかけるのは
 それほどいけない事なのかという事です。商店を経営されておられる方は
 よくおわかりと存じますが、結構、そのような後家庭では家族が手伝って
 おられますよね。「髪を振り乱して、徹夜をする後ろ姿」を子供に見せる
 のも立派な教育だと思います。それで、子供が家事を手伝ってくれれば、
 家庭内の会話も生まれるではありませんか。

   もっとも、一般論で言うのは易しいですが、これも、パートナーや同居
 家族次第という所が辛いのですが・・・。私個人で言えば、必要以上に
 気を遣ったり、ましてや罪悪感を感じる必要は、あまり無いのではと
 考えております(感謝の心はあっても良いのかな・・・、御互いに)。
 まあ、家族ができて、相手が在宅ワークを始めたら、私自身、どういう
 反応をするかわかったものではありませんが。


5.「資格と通信教育」について

   最近、「在宅ワークを始めるには、どんな資格が必要ですか」という質問
 が増えました。また、そのような「資格」の教室や通信教育の広告も目に
 つきます。

 では、「在宅ワーク」に資格は必要なのでしょうか?

 本当に「資格」が必要なのは「その資格が無いと開業できない」弁護士や
 税理士等のみでしょう。同じサムライ商売でも中小企業診断士は、資格が
 無くてもコンサルタントにはなれます。

 それでは、何故資格に拘る方が多いのでしょうか?
 実はそれは不安の裏返しではないかと思う時があります。

 換言すると、不安感の解消のために「これさえ持っておけば安心」と取得
 される場合が相当あるのではないでしょうか。実際に中高年の管理職の方
 で中小企業診断士にトライする方が多いのはそのためです。
 蛇足ですが、中小企業診断士は取得が難しいだけ、実際に看板を掲げても
 仕事が来ないという現実と直面するとショックが大きいようです。

 よく、考えてみてください。

 例えば、将来、1級ホームページデザイナーなる資格ができたとしても、
 発注するかどうかは、資格が有無ではなく、その人物が制作したホーム
 ページの出来栄えと価格次第でしょう。

 まあ、ソフト関係では、「同じ条件ならば、資格がある方が安心できる」
 事があるかもしれませんが(そう言えば今の発注先には資格の有無など、
 聞いた事すらなかった事に今気付きました)。

 アンケートでも
 ≫仕事を確保・継続させる要因としては,資格などより,断然,仕事等
 ≫で培った人間関係の方が大きく効いている(通常の仕事社会と同じ)。
 という結果が出ています。

 では、通信教育や講座は無駄かというと、そんな事はありません。
 体系的に学ぶ良いチャンスであり、「本を読んでわかったつもり」に
 なっていた事が実はそうではなかったという事に気付く良いチャンス
 でもあります。また、人脈拡大の好機と考える方もおられるでしょう。
 要は「講座->資格->仕事」と短絡的に考えるのではなく(もはや、その
 ようなキャッチフレーズに幻惑される方は、この会議室にはおられます
 まい)、自分のスキルアップのための手段、売り物の一つと割り切った
 対応をするという事ではないでしょうか?

 仕事のための資格とは人から与えられるものではなく、自分で築いていく
 ものかもしれません。

 さて、本会議室も残す期間はあと1週間あまりとなりました。
 4月の下旬頃の「このままでは1000件を越えてしまうかも」という勢いは
 何処へやら。先日、ようやく記念すべき500発言がなされたばかりです。

 来週は、クロージングに向けて、これまでの発言を通じて感じた将来や
 課題について、あまり議論されてこなかった「発注者としての視点」も
 踏まえて、提言等をしていきたいと思います。

5.への感想・御意見

・一時期資格にこだわったことがあるが、やはりそれは、ひとつのバロ
  メーターであり、このくらいあれば大丈夫、という安心を得たいという
  気持ちがあると思う。確かに資格は、だれの目にも明らかなボーダー
  ラインのように、「ここまでは出来る」ということを一言で伝えられる
  ものだと思う。
  しかし、その後、仕事をするに当たって、資格は「なくては仕事は
  出来ないもの」ではないと考えられるようになり、視野が広がった。

・仕事ができるようになる条件というのは、 すべての人に一律に決って
  いるものではなく、自分で組み立てていくものであるということ、
  それがフリーというもの。
  自分の「ベスト」は、人と比べてではなく、自分特異のものとも
  言えるのではないかと感じています。
  資格は、「原因」ではなく、「要因」みたいな位置付けかなと思う。

・資格というのは、排他的なもの例えば士業でいえばその仕事をする
  ためには絶対に資格が必要で、その資格のないものは本来その業務を
  することはできない。それはその仕事をするためのスタートラインに
  立っただけにすぎず、それ以上でもそれ以下でもない。これはプロ
  野球の選手でも、一流選手もいれば2軍の選手もいるという例え話でも
  解るように、その仕事が「よくできる」という意味ではない。

・排他的でない資格は、実際にトライアルしなくてもある在宅ワーカーの
  スキルのレベルがある程度発注者サイドから推定できるようになると
  いう側面を持つのではないかと思う。

  では資格のない人は絶対不利になるかと言えばそんなことはなく、自分
  の持っているスキルを発注者にアピールして、スキルの程度を理解して
  もらる努力をすれば、補える。

・危惧される状況は、在宅ワーカーが仕事欲しさに
  「この資格をとりさえするば、仕事を回してもらえる!」
  というショートカットな発想を持ち、それにつけ込み
  「当方では資格の通信講座があり、この資格をとれば貴方の情報を登録し
  仕事を回します。但し、受講料は80万円です」
  というような、業者の被害に遭う事である。しかし、このような業者が
  全て詐欺まがいかというえばそうとも言い切れず、在宅ワーカーが勝手に
  仕事を回して貰えるということに対して過大な期待をして、そのとおりに
  ならないので「騙された」と騒いでいるケースも皆無ではないと思う。
  在宅ワークの形を社会的に歪んだ形でなく定着するようになるためには、
  結局在宅ワーカーのその環境をデフォルトとして相談というかコンサル
  ティングというかそういう場がないというのが、大きい問題かもしれない。

・仕事って、講座を受けたことに対する「見返り」「報酬」なのか?

・「講座商法」への対応は

  雑誌や新聞の宣伝を見る
 (ネット特に NIFTY SERVE はほとんど宣伝は出ない、DMはあるね)
  全く疑わないで信じ込んで、そのまま突っ走ってしまう人
  少し疑って、BBS7などに相談する人
  もっと疑って FWORK に相談する人
  最初から怪しいと思って、消費者センターなどに問い合わせる人

  ぐらいに別れる。
  この手の「講座商法」が延々と続いてるいるところを見ると、かなりの
  確率で集金できていると思われる。
  ということは「期待する人も少なからず居る」と考えるべきではないか?
  もちろん「資格が取れれば良い」という「仕事の期待は別です」という人も
  居るとは思うが「あわよくば仕事を紹介してもらおう」という人も含めたら
  半分は越えるのではないか?

 数日の講習会で、何万円以上。企業レベルのセミナー級。
  これは、「高い方が良さそうに見える」という心理につけ込んだという意味
  でもかなり巧妙な営業と言える。

 どこかで、資格を整理して一覧表示かなんかした方が良いかもしれない。
  「中小企業診断士」という有名な資格があり、取得するのに「実務経験何年」
  という要項があるので、取得するのに自動的に何年も掛かるが、今では中小
  企業も高度経済成長時代ではないので外部の「先生」はタダなら相談すると
  いう形なので、この大変に難しい資格は取っても全然使えない(元が取れない)
  ので有名な資格になっている(^_^;)

・コンサルティングを利用する場合は、大きく2つのタイプがある。

  一つは、ある程度の経験があり、自分でもおよその結論をもっているが、それの
  確認で利用する。
  このタイプは、パソコン通信を利用してのコンサルティングというのは時間を
  節約できるという大きなアドバンテージがあり、FWORKでネットコンサルティング
  という場を設定した場合は非常に有効。

  もう一つのタイプは、在宅ワーカーとして右も左も分からない人で、この場合、
  ネットワークでのコンサルティングは不十分なばかりか、かえって誤解を与えて
  しまうリスクがあるのでないかと思う。
  この場合は、面談でのコンサルティングでなければ効果はない。
  しかし、回答者によっては、「在宅ワーク」自体を理解するのにかなりの時間を
  要するケースがあるのではないかと思うので、デフォルトで在宅ワークを理解
  してくれる回答者が対応するコンサルティングの場があると本当にいい。



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