NIFTY SERVE 在宅ワーキングフォーラム短期会議室
【緊急討論】「初心者必読!在宅ワークとは」1998.3.19〜7.31

ボードリーダー週報-10:5/3〜5/9
発言:0426〜0452

  この週は連休中ということもあり、発言数は更に減少しております
(もっとも、前週に続き、勤務先のリプレースと重なり、立ち会いの
  ため、連日出社、体温も38度以上という状態で、相変わらず辛い
  時期ではありました)。

  まず、前週末に「通信教育広告にみる在宅ワーク」の実例が示され
それに対するコメントと他の例の提示がされました。

  次に、前週末に在宅ワーカーを事業家と認識すべきという問題提起が
なされ、それぞれの見解毎の思考形態が提示されました。

  また、在宅ワーカーや、その周辺のリスクを分析する事により、
理想と現実のギャップを顕在化するという御提案があり、いくつか
経験に基づく例示がありました。これにからめて、組織化や保険の
提案もありました。


1.通信教育広告にみる在宅ワーク

   まず、一例が提示されました。

1.1.実例1:たぶん新婚主婦を対象とした在宅ワークの紹介と通信教育広告
 ・タイトル:お料理上手は生活じょうず!
        余暇を有効活用 私たちの収入アップ作戦
   記事内容:「在宅ワーク DATA BOX」調査方法不明。
   (在宅ワーカー100人に聞きましたというというソース不明のコラム)
     一日の平均仕事時間          :目分量で7時間以上 50%弱
   月収『最高(平均ではない)』額:30万円未満       65%
   広告内容:ワープロ,トレース、ホーム校正、手話講座、医療事務等
       各通信教育の広告の最後に収入についてのコメント有り。
    (1)ワープロ 「A4判の文書入力で時給1500円の高収入」
    (2)テープリライター 「60分テープ1本が1万5千円以上に」等

 ・FWORKで、びしばしプロとして発言されているような人だけに調査した
   ような数字だと思う。

 ・通信教育の広告には、設備投資や営業にかかる時間等に触れてない
   のがポイント。テープ起こしについては60分のテープを起こすのに
   何時間かかるかも書いていない。

 ・十中八九、企業が編集部に制作費という名の広告費を出して、その
   商品の利点などを取材してもらい、編集部と企業がいっしょに企画
   制作するというタイアップ企画であろう。一見、通常の広告とは
   雰囲気がちがうので、一般の記事と同じように考えてしまいがち。
   広告なので商品に不利な点は伏せ、企業側の意向に沿った制作を
   する(タイアップという広告形態が悪いという事ではない)。

 ・「在宅ワーク」と銘打ちながら、カルチャースクール等の通信教育と
   何等変わりない「おけいこごと」の紹介記事と思って良い。

 ・タイアップであってもなくても、調査方法が不明確なアンケート結果を
   鵜呑みにするのは危険。

 ・「おいしい記事」を見かけたら、ウラを熟考すべし。

1.2.実例2:テープリライター養成通信講座
 ・収入;60分テープ1本で15000円〜27000円。

 ・聞き取りづらい言葉や,脈絡のない言葉を何回も聞いて原稿にするので
   60分のテープ1本仕上げるのに何時間もかかる。

1.3.数年前受講した通信教育でワープロ部門
 ・うたい文句に「講座終了後はお仕事をご紹介します」。

 ・電話して、紹介ではない事が判明。切手同封の封筒を送り、相手は
   企業の名前が数えるほどしか記載されていない紙切れ一枚を返信。
   「自分で電話して勝手に仕事を取って下さいネ」というもの。

 ・やっぱり、そんな甘い話はないのだなぁ・・・と思った。通信講座の
   会社がわざわざ講座を終了して、しかも料金も払い済みの人の為に
   営業の肩代わりなんてしてくれる筈がない。

   別のツリーで「在宅ワークを志す人は、お金を自分の力で得る為に、
 その仕事に対しての責務を全て自分だけで負わなければならない。
 その責務を負う以上、それなりの覚悟と常識が必要」という意見も
 ありました(nifty:FWORK/MES/02/0450)。


2.在宅ワークは専門職か、事業家か

   在宅ワーカーを事業家と認識すべきという問題提起がなされ、
 それぞれの見解毎の思考形態が提示されました。

2.1. 専門技能集団という見解
 ・在宅ワークを専門技能集団(営業力や情報収集力も含めた)と認識
   すると、ある程度のレベルが必要、中途半端な実力での参入は
   好ましくないと思考するのではないか。

2.2. 事業家という見解
 ・在宅ワークを事業家と見ると、開始時点で知識や技術は必要無。
   事業はマイナス(借金)から始めることも可能。
   ごくわずかなアイデアと元手さえ用意できれば、それを膨らませ、
   十にも百にも千にもすることもできる。
   但し、全員が実際に成功できるわけではない。
   事業家全体の評判の事業への影響もあまり考えない。

 ・フリーライターというのは、どちらかというと、事業家に近い。
   始めるのに専門知識は必要なく、平均的な日本語が書ければ良い。
   参入は容易だが、成功するのはかえって難しい。

 ・たまたま事業家、経営者、専門技術者等、一人何役もこなしているだけ。

 ・事業を起こすためには、まず、事業計画を立案。
   業種、業務内容、必要な資金と調達方法、販売先・仕入先、
   開業後数年の売上高の見通しなどを記載。

 ・開業前の事業計画で一番重要なのは、業種と業務内容。
   それには情報収集が必要。

2.3.被雇用者という意識

 ・雑誌の記事を読んでFWORKにやってくる方の大部分は、雇用者感覚。
  「簡単な入社試験に突破すれば、言われた仕事をすることにより、
    ある程度決まった賃金を貰える」という感覚から抜けきっていない。

 ・被雇用者感覚の人には「実は事業なんですよ」と教えれば良い。
   わかる人は切磋琢磨して事業家になるし、なれなくてもそれは仕方ない。

 ・「self-employed」の中で、まずは「雇われる立場」よりも
  「雇う立場」としての事業家・経営者の立場で先に考える必要があると
    いうことを理解して貰う必要。

3.それぞれのリスク(発注者VS.在宅ワーカー)

   「理想と現実のギャップ」の検討材料として、ビジネス上の「リスク」
 という問題提起がありました。

3.1.発注者のリスク

 (1-1)在宅ワーカーのスキルの事前判断不可能

 (1-2)在宅ワーカーのProfessional mindの事前判断不可能

 ・例えば、試験にパス、もしくは技術力に定評のある組織の勤続
   経験があれば(1-1)(1-2)双方の最低ラインが想定可能だが、
   通常は実際に仕事を任せてみなければわからない。

3.2.在宅ワーカーのリスク(一定のスキル、Professional mindが前提)

 (2-1)老後の保証
 (2-2)クライアントとの法律上のトラブルの解決法(自らする必要)
 (2-3)コア以外の周辺業務(経理や税申告等も自分に関わる)知識、理解。
 (2-4)当該業務や一般の経済の動向把握(報酬決定には自分が関わる)
 (2-5)約束の期日を過ぎても入金してこない場合
      (ストレスが溜まり仕事に影響する。
       何度も足を運ばなければならず、仕事の時間が減る等の支障。)

  ・組織ではないがゆえに生ずることが多い。
    これらの問題は組織を編成すれば解決する可能性も有るが、
    フリーランスという状況を考えると難しいかもしれない。

3.3.中間の取り纏め・仲介のリスク

 (3-1) 大もとクライアントの倒産、値引き
     (外注に出していた場合は赤字、下手すると自社の倒産も有り得る。
       仕事の規模が大きいほど、たとえ5%の値引きでも大打撃を受ける。)
 (3-2)クライアントの途中からの仕様変更、ミスの範囲外の修正。
     (外注に発注後の仕様変更は、外注・取り纏めのどちらが背負っても
       打撃は大きい。複雑な仕事の打撃は更に大。
      また、後から「やっぱりここはこうしてほしい」と文章も大幅に
       変えられる場合も多く、最初に取り決めないと、損害も大。

3.4. 発注者、在宅ワーカー等、全体に共通のリスク

 (4-1)取り扱いデータのセキュリティー
 (4-2)宅配便紛失、原稿紛失等
     (宅配便をコンビニに出していたが、外に置かれ持ち去られた。
      弁償してくれたが、納期遅延のため、信用低下。
      現在は営業所まで持参するか、取りにきてもらっている。)

 (2-5)(3-1)の解決策としてせめてフランスにあるシステムのような、
 売上高の一定額の積み立てで、回収不能債権のある部分を補填して
 くれる保険の提案もありました。

以上、中原  新太郎



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