NIFTY SERVE 在宅ワーキングフォーラム短期会議室
【緊急討論】「初心者必読!在宅ワークとは」1998.3.19〜7.31

ボードリーダー週報-07:4/19〜4/25(その1)
発言:0184〜0363

  以前、自己紹介致しましたように私自身は在宅ワーカーではありません。
定年後の在宅ワークを志す平凡な会社員です。この立場は「初心者問題」
については、「初心者以前の状態である」として、比較的楽に発言できる
のですが、一方、当事者でないだけに踏み込んだ議論について突っ込んだ
発言ができないという悩みを常に抱えておりました。
ともあれ、この時期は良くも悪くも「初心者問題」を中心に議論が沸騰致し
ました。議論の応酬で、その中に含まれていた貴重な意見が見過ごされて
しまったのは返す返す残念です。諸事情により、自ら発言の信憑性を疑わ
せる方も出現し、それについても背景事情を推測すると、我々を取り巻く
様々な問題の分析もできたのですが、容量の関係でここでは省略致します。
  また、その一方で雑誌を利用した正確な情報の伝達、人材育成、ネット
ワークの構築等、具体的な解決策も出て参りました。
発言が大量であるため、2回に分けてアップします。

1.社会常識の問題

 (1)複数の会議室で繰り広げられた「所謂非常識」発言の主はビジネスの
    常識以前の一般的な社会常識が欠如した人であり、自分で仕事を選ぶ
    事も探す事も出来ないのに、FWORKで「誰も手を差し伸べてくれない
    のはおかしい」と怒り出してしまうのは、それ自体の方がおかしい。
 (2)この事は初心者・アマチュア/ベテラン・プロの垣根等は関係ない。
    単に社会常識の問題である。
 という問題提起から始まりましたが、ここでは注目発言のみをピック
 アップ致します。

1.1.雑誌と社会常識

 ・ビジネス関係固有の常識があるとしたら、「主婦」でも「学生」でも
   初めの一歩には多少の失敗や疑問、不安はつきもの。

 ・雑誌を見て「どうすれば仕事(取引先)を見つける事が出来ますか」と
   いう動機で、パソコン通信やフォーラムについてよく知らずに入会した
   人は、過去ログの読み方や過去ログの存在さえ知らず、とりあえず自己
   紹介する。そのような質問をすることが「一般的な社会常識欠如」とは
   思っていない人がほとんど。

 ・いい事や楽な事、いかにも簡単に在宅の仕事が始められるように掲載
   をする雑誌がいけないわけだが、それをすべて鵜呑みにして信じる人
   もいけない。

 ・雑誌の記事を書いた側の認識の甘さは正して行かなければならないが、
   雑誌はあくまで情報を提供しているだけ。買わせるために、ある程度
   飾りたてた言葉を並べて「釣ってる」だけ。騙されたと思うかもしれ
   ないが、記事書いて飾っただけ。肝心なのは、結局最後に利益を得る
   自分自身という自覚をもっと持つべき。

 ・自分で自分のしたことの責任を取る(結果を受け入れる)前に他人の
   責任にする発想が「社会常識がない」と言われる部分ではないか?

 ・在宅ワークを取り巻くさまざまな問題は、立場が違っても共通。

 ・「在宅ワーク」は作業形態であるので、この言葉に、初心者とか
   プロとか格付けをするのはおかしい。


1.2.質問側の責任と情報の価値

 ・常識というのは、確かに教わるものではないかも知れないが、立場や
   生活によって常識の範囲が違うのではないうか。ここでの常識も、FWORK
   の中で既に常識を持った人が啓蒙する事で培われたものも多い。

 ・ある程度のレベルまでは、自力到達するべき。また、教えてもらうに
   しても、尋ねる相手も選ぶべき。

 ・金を出して情報を得ても、その情報が「マトモ」なものかどうかと
   いう問題がある。情報が「マトモ」だとしても、自分に見合うのか
   どうかの判断がつかなければ話にならない。

 ・「自分にとって必要な情報は何か」を明確に絞り込み、「回答側に
   必要な情報を過不足なく用意する」のは質問者側で果たすべき責任。
   どんな質問を上げて来るかで、質問者のスキルは看破できる。

 ・無料で有料より高品位の情報を手に入れられるとすれば、「よい子の
   皮を被った地獄の死者」か「信頼と努力を代償」のどちらか。
   情報の価値を甘く見過ぎている。

 ・回答するのは、内容はもとより、誤解を与えないよう、かつROMの人の
   目も意識して言いまわし、表現にも細心の注意をはらわねばならない
   大変な作業であり、時間も、精神力も、膨大な量を消費する。それでも
   真意とはちがうツリーが伸びたりして苦労も多い。それでも「回答」
   するのは「情報を一緒に作っていこうとする意志」があるため。

 ・とんでもない人を相手にするのは本当に疲れるが、長年そうやって
   蓄積してきたことは、自分の中に何らかの形で残っている。

 ・1つ1つの発言や行動が、全体にどのような影響を及ぼすかを
   判断する事が全員に課せられた「責任」である。


1.3.システム

 ・今の社会では、「自分の技能や成果物を売って報酬を得ている」人より
   「自分の時間を売却して報酬を得ている」人の方が多い。それが仕事に
   対する意識にまで影響する。「仕事は自分で捜してつかみ取るもの、
   報酬は時間に対してではなく成果に対して支払われる」。これはSelf-
   employed」にとっては当然だが、案外これを常識と言える人は少ない。

 ・「害」を為せば為すほど、「初心者」の門は広がってくように見えて
   実は狭くなる一方なのではないか?

 ・まっとうな「権利=義務」意識の早期理解の徹底も要望したい。
   義務を管理であるとか、自由に対する拘束、制約という性質と勘違い
   している。権利を主張するからには、義務を果たさなければならない。

 ・非常識さ、無知さを実際のビジネスの場に持ち込んで在宅ワーカー
   全体の評判を落とすのは回避すべき。そうなる前にこのフォーラム、
   この会議室を通して自分の非常識さや無知さを認識して次の段階に
   進むなりあきらめればいい。

 ・「基準」は「社会常識」の有無ではなく、
   「ビジネスの常識」の有無で計るべき。

 ・PCネットワークを利用する在宅ワークでは、当事者の地理的距離が
   離れていても良い、という利点があるのに、信頼面をチェックしないと
   いけない(要面接)ために、距離を制約されるケースが出ていないか?

 ・「在宅ワーク=自営業」というのも、自営業というもの実態が、よく
   わからないため、読んでいてひどく悩んだ。仕事をしていても、何か
   違和感があるとは感じていたが、それがなにかわからなかった。
  「顧客が見るのは仕事の善し悪し」というのはよくわかったが…。

 ・「在宅ワーカーの危機感」というのは、つまるところ、この先、在宅
   ワーカーとして食っていけるかどうかという、実にせっぱつまった状況
   があるため。 そういうことを考えると、個人単位ではもはやどうする
   事も出来ないという、在宅ワーカーの方の言葉に納得がいく。

 ・急速に拡大した市場において「悪貨が良貨を駆逐する」事はよく起こる
   事であり、「在宅ワーク市場」でもそう言った現象が起こりつつある。
   既に「非常識な人間は放っておいても淘汰される」状態ではない。
   一定レベルに達していない人間は、より積極的に淘汰されるべき(排除
   ではない)。その淘汰の過程において軋轢が生じ、双方が疲弊するのは
   回避すべきだが、そのための努力を各個人の歩み寄りのみに頼れる状況
   ではない。そのような軋轢を回避するためのシステムを用意する必要。

 ・自分たちの手で有能な在宅ワーカーを育てていくというのは、地道
   ではあるが、社会の信用を維持していくためには必要。有能な在宅
   ワーカーが増えれば、在宅ワーカー全体の信用もアップし、仕事を
   外注に出す企業も更に増えていくのではないか。

 ・在宅ワーカーが増えることは大いに賛成。いろいろな不都合を感じる
   人が増えれば、法整備も進み、世間の異端扱いもなくなる。そういう
   動きに持っていきたいので、働き手が増えるのなら、世に出る仕事も
   増えてほしい。

 ・在宅勤務も含め、自宅で仕事をこなすセンスのある人材が増えていく
   ならば、価値観の似た人が増えていくことになるから、嬉しい。
   立場はどうあれ、自宅で仕事をしている人が増えれば、関連製品の
   開発が進みさらに便利に仕事ができる。

 ・外注に出す企業だけでなく、仕事の手助けとなる同業者としても期待。
   仕様の伝達や用語がツーカーで分かる人が増えて欲しい。

 ・ある程度、大きな会社だと、首の切れない社員の活用方法の1つとして
   一部在宅ワーカーが得意としている分野の仕事を、社内で扱い(出来高
   制ではなく)、更に営業マンが仕事を外から持ってくるという動きも
   有る。この場合は、在宅ワーカーのライバル・競争相手となる。

 ・在宅ワークは仕事をする立場からは魅力だが、発注者はさほど大きな
   期待を寄せていないのではないか。
   在宅ワーカーだから発注するということは、まず無いでしょう。
   あくまで成果やサービスの質や納期等と価格のトレードオフが決定
   要因。その点、パートナーや下請けの中小企業と同列。

 ・大多数の人は在宅ワーカーを社会的に評価しているのだろうか。
  ビジネスマナーに欠ける方々の大量流入により、従前より、評価が低下
  しかねないという危機感を有しているが、定義もぶれがある成熟途上な
  カテゴリーなので、評価も定まっていない。むしろ、産業としてより、
  PC等、消費市場としての期待の方が先行している。

以上、中原 新太郎



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