NIFTY SERVE 在宅ワーキングフォーラム短期会議室
【緊急討論】「初心者必読!在宅ワークとは」1998.3.19〜7.31

ボードリーダー週報-02:3/22〜3/28
発言:0007〜0052 

この時期はまだ、発言数が少なく、関東御茶会やRT等で協力を御願い
したりしていました。問題意識の高い方の発言の比率が高く、振り返ると
本質論に近い議論が一番できた時期でもありました。
参考文献として以下の『在宅就労アンケート』 V.5を加えました。

1.アンケートの感想:在宅ワークの本質

   まず、アンケートだけを見た役人や企業は「在宅ワーカーは少ない収入
 で満足し、消費意欲だけは旺盛な存在と短絡的に見られるのではないか」
 という危惧が提示されました。と同時に「在宅ワークの本質は生活と仕事
 をマネジメントすることに有り」「共同体としての市民社会形成」「未来
 に通用する仕事・生活関連のセンス・ノウハウ獲得が可能」「起業・再
 就職とは切り離せない」等のコメントがありました。

 これに関連してアウトソーシングの流れが後押しするものの供給(在宅
 ワーカー)側の意識が問題になること。 
 中原より発注側の問題(国もアウトソーシング先として紹介するのは中堅企業
 どまり、他、代理店や系列からの脱却の困難性)と苦悩が提示されました。


2.消費される在宅ワーク

   次に前週提示された「消費される在宅ワーク」という問題に
 関連して一大ツリーが構成されました。展開された議論を以下に示します。

 ・在宅ワークがブランド化、だからこそ、内容も収入も検討しないまま
   安易に参入する。PCとソフトのセットにも飛びつく。

 ・騙されたという発言が多い。「消費者センターに」と言わざるをえないが
   自営業としては恥ずかしい。こんな時だけ「内職」という言葉に逃げない
   でほしい。「消費者?」仕事を買うという概念がそもそもおかしい。

 ・もともとある(夫や子供が買って使わずにいる)PCを使うという初期投資
   ゼロでなら、収入が少なくても満足できるのではないか。
   電気/通信/交通費等ランニングコストまで考えるとどうかわからないが?

 ・PCの前に座っているだけで時間を忘れる充実感がある。
   店員などよりも魅力。

 ・初心者が増えて単価は下がるかもしれないが、スキルの必要な仕事は
   初心者には回ってこない。

 ・自分に投資という考えがないまま「在宅ワーク」という言葉が一人歩き

 ・初心者はスキルを得るチャンスより在宅ワークをあきらめるきっかけの
   方が多い。

 ・「ビジネスとは労働力や金銭などの資本を投入して、利益を得ること」
   「投入した資本はいわゆる"投資"であり、回収できないこともありうる」
   「"投資"は一過性のものではなく、継続的に必要なものである」
    こういった基本的事実を踏まえた上での在宅ワークであれば、収支が
    赤字続きだったとしてもいいのではないないか。「赤字でも、毎日が
    充実しているから満足」という生き方もアリ(ダンピングは別にして)。

 ・雑誌では一回始めれば誰にでも永久に仕事があるように書いてあるが、
   発注側から見ると何年も続くのは1割、たいがい1回せいぜい2・3回で
   御引き取り願う。継続にはプロ意識や経費負担が必要という記述も不足。


3.What is profession?

   What is profession?という問いに多くの方の発言が並びました。

 ・専門的能力
 ・様々なプレッシャーに堪える
 ・説得力
 ・仕事の採算を分析するの能力
 ・品質の維持及び向上
 ・自分の負っているリスクの分析(報酬の回収リスク
 ・自分の責任の範囲とペナルティー条項の認識)
 ・円滑な業務のタイムマネージメント
 ・適度な自信
 ・円滑な人間関係の維持
 ・「実力・実績に裏打ちされたプライド」・
 ・「自己責任」という一言に尽きる(納期を厳守する等クライアントに対する
    責任は当然のこととして、リスクマネージメントや自身の能力向上・より
    充実した仕事へのチャレンジ等「自分自身に対する責任」も)
 ・「これで自分は食っているんだ」という認識を持つことに尽きる。
 ・新規算入希望者がプロ意識があるかないかというのは、スキルギャップを
   埋める方策をどのようにして見つけるかが最初のテストになる。
 (次週に続く)
 ・「プロ」という言葉に付随してくるさまざまな"責任"(仕事上のものだけ
   でなく、社会的な意味合いのものも含めて)について、はっきりとした
   意識を持つことは大事だ。

  この議論に付随して発生した発言を以下に示します。

 ・主婦が主体のSOHOグループメンバーの中にはプロ意識のかけらもなく、
   いい加減な仕事をし、「お金はいらないから、入力し直してくれ」や
 「だって、できないんだもん」の一言で済ませる人もいる。プロ意識を
   持って仕事に当たっているのであれば、こんな発言はできるはずがない。
   このような人には2回目のチャンスは与えるつもりはない。こういう人が
   いるから『だから主婦は・・』という目で見られ、『使い捨て』ワーカー
   が増え、最終的には在宅ワーカーの平均年収も低いままとどまっている。

 ・技量に自信の無い人間にプロ意識が発生しうるのか甚だ疑問。プロ意識は
   プライドと表裏一体であり、最近の参入者にそこまで要求するのは酷。

 ・どんな世界であれ、本当のプロ意識を持った人間以外は自然淘汰されて
   最後に残るのは、Professionalとして恥ずかしくない人だけ。
 ・最後に残るのがプロというのおは、新規参入は既存事業者に対して極めて
   少数であり、既存ビジネスに対して影響が大して無いという事が前提。
   この場合は新規流入者が既存ビジネスに対して無視できぬ程、多いため、
   淘汰される前に市場に多大な影響を及ぼし、各業務単価は急速に低下し、
   既存事業者を圧迫し、プロですら共倒れになりかねない。自然な流れで
   あれば仕方無いが、ベンチャーブーム、SOHOバブルに乗じて、この流れ
   を無責任に助長している企業等がある。新規参入阻止は好ましくないが、
 「参加者の増加と同時に通常全体の質が向上」という期待効果を押し潰す
   勢いである。


4.人材供給源=主婦か?

  という問題提起に対して
 ・新卒の学生は母や彼女の意見に進路を左右される。
 ・ブランド信仰の刷り込み、事勿れ主義についてコメントがありました。


5.主婦が輝く在宅ワーク

   最近の報道に関連して「輝く」とは何かという問題提起がなされ、発言が
 続きました。

 ・専業主婦は有職主婦に比べて否定感情が強い。心の豊かさを求める人が
   強いのに充分に満たされていない。一方、子育てフルタイムで働いている
   人は疲れていらいらして張り詰めていて、何かに追われているような感情
   があるのにそれが専業主婦にはわからない。
 ・隣の芝生は青く輝いている。
 ・主婦は輝いていない弱者なのか?
 ・輝くのは気持ちの問題であり、主観的なもの。自分にあった職業で適量の
   仕事をしていると充実感。


6.その他の問題

 この他、ライターの未払い対策の必要性や早期崩壊を防ぐための広報の
 必要性(実態が明らかになれば巡航速度に落ち着く)パソコン塾経営者の
 発言の引用がありました。

 「在宅勤務という言葉が一人歩きし、翻訳や入力等の限られた仕事を
  イメージさせる。そのイメージを取り払うため、最近は職種拡大努力をし
  HOというようにしている。PC買えば仕事が来るという勘違いをして
  いる人が増加している。日本ではSOHOに仕事を任せない。」もっとも
 ・在宅勤務と在宅ワークの差を識別していない。
 ・在宅ワークとは、本来、職種に関わらずプロ集団の筈だったのを電子内職
   のようなイメージを植え付けたのは、在宅ワーカー以外の一部マスコミや
   OA機器メーカー等ではなかったのか。という点は問題有り。


7.BLの誤算

 私にとって最大の誤算は前もって提示した以下の御願いを
 この後、何度かしなければならなくなることです。

 次に当会議室において、討議の円滑化と率直な意見の交換のため、以下の
 行為は厳に慎まれるよう御願い申し上げます。

 (1)主観的な感情(不快、不愉快等)の提示や、発言者の人格の否定
 (2)子細な言葉の使い方や発言の枝葉のみを捉えた表現法に対する批判
 (3)1ブロック3行以上の引用

 また、発言を抑制するためではなく、相互理解のため、より詳しい説明や、
 その発言に至った理由・経験の開示を御願いする場合もありますので、
 御協力の程、御願い申し上げます。

 激論はよしとしますが、非難の応酬ではなく、相互の意見の検証を行ない
 ながら、より良い結論を導出していく事を狙っておりますので、宜しく
 御願い申し上げます。

以上、中原  新太郎



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